中小製造業のAI活用を支援 埼玉県公社新補助金

埼玉県AI補助金

埼玉県産業振興公社は2019年度、県内中小製造業の人工知能(AI)の活用を促す補助金制度を創設した。あらゆるモノがインターネットにつながるIoTとAIを組み合わせて業務効率化やコスト削減を目指す企業が対象で、導入費用の3分の2(上限500万円)を補助する。

名称は「AIトライアル補助金」で、5日に募集を始めた。県内に本社や事業所を持つ中小製造業のうち、3社程度に補助金を支給する。対象になる経費は機械装置費や専門家の技術指導費、クラウドサービスの使用料など。経営改善が目的のため、新製品開発には使えない。申し込みの受け付けは5月15日まで。

同公社は18年度まで、中小企業のIoT導入支援に力を入れてきた。補助金支給企業の中には生産性向上などにつながる事例が増えてきたことから、19年度はIoTで集めたデータをAIで解析するなど一歩進んだ段階に移行する。AIに関する社員向け研修なども実施する方針で、先端技術を駆使した企業の経営力強化を後押しする。